Fundamental Numerical Sceme (FNS法)

ここでは,楕円の当てはめや基礎行列推定の際に評価式として出てくるサンプソン誤差を最小化する手段として,Fundamental Numerical Sceme を扱います.

まず,サンプソン誤差は下記のように定義されます.

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この評価式は下に凸の関数であるので,最小値を持ちます.よって,パラメータ "θ" に関して微分し,微分値が 0 となるパラメータ を求めればこの値がサンプソン誤差を最小にする値になります.評価式の θ に関する微分は下記のようになります.
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結局は上式,∇θJを0にするようなθを求めることに帰着します.但し,評価式は θ に関しての複雑な閉形式になっており,ストレートに ∇θJ = 0 を解くことができません.そのため,反復計算をします.また,上記の行列式が 0 になるということは,固有値が0となる固有ベクトルが存在するはずで,この固有ベクトルが求めるべき "θ" になります.アルゴリズムの手順を書き出すと....

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θJ = 0 の条件を満たすために,X を固有値分解して最も "影響の小さい" 固有ベクトルを取り出して X を再度固有値分解して,,,,というループでついには X の null space とそれを張る固有ベクトル (=解) が見つかるという流れですが,固有値分解を繰り返すと null space にたどり着くの下りがいまいちピンときてません...が,数学屋さんじゃないので次行きます.