電源の話
お盆休みが,,,キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ということで,11連休の始まりです.このままずっと休みだったらいいんですけどね~...つくばチャレンジ本番までの最後の天王山ということで,頑張ります.
で,新しくロボットを作るにあたって電源の構成をどうするか検討したので,知識の整理もかねてメモを残しておきます.
1. 消費電力はどの程度?
自分の場合,「画像処理だけを用いて完走する!」というのがコンセプトなので,当然ながら GPU を使いたくなってきます.ただ,ここで難しいのが電気の話で,あまりにパワフルなGPUが乗っているパソコンを買ってしまうと消費電力が大きくなりすぎて,継続して電力供給できなくなってしまいます.最近はオンラインゲームをやる人が増えたせいか,グラフィックの性能が高いノートPCも販売されているんですが,基本的にコンセントにつないで使うことを前提に作られていて,ノートPCのバッテリーだけだとGPUのパワーをセーブしてしまうので,外部供給が必要になります.ちなみに,現状 Amazon で手に入るリチウムイオンバッテリーだと,大体消費電力が 300W くらいのものが最大で,これを超えてしまうと自分で電源をいじる必要が出てきます.が,このくらいの大きさの電気をいじるのは怖いので,既製品で行きます.
- 出版社/メーカー: Smart Tap(スマートタップ)
- 発売日: 2017/10/10
- メディア:
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とか
が手軽に手に入るレベルで最大の電源です.
ということで,消費電力が 300W くらいまでならなんとかシステムが組めそうだということで,下記のPCを購入しました.(NEXTGEAR-NOTE i5730GA1)もうひとつ上のスペックになると,GTX1080が二枚付いている17インチのパソコンになるんですが,消費電力が400Wを超えてくるのでこちらにしました.GWからここまで,多分軽自動車買えるくらい金入れてしまいましたが,まあ,,,未来への投資ということで.
で,実際にPCが届いたので,その消費電力を計測してみました.電力計測に用いたのは amazon で購入した下記のワットチェッカーです.
サンワサプライ ワットモニター5種類測定可能 検電器 TAP-TST8
- 出版社/メーカー: サンワサプライ
- メディア: Personal Computers
- 購入: 15人 クリック: 172回
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ロボットで自律走行中にCPUとGPUがフルで稼働していることを仮定して,下記のソフトをインストール&実行してストレステストをやりました.
stress-ng
sudo apt-get install stress-ng
CPU 8コアフル稼働 & GPU フル稼働中
バッテリーの選定
大体システムの消費電力が分かったので,次はバッテリーの選定です.つくばチャレンジに参加しているチームの電源構成をみると,大体みんな鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの両方,もしくはどちらかを使っています.両者の違いを調べてみました.
(今回のロボットは i-Cart Middle を参考に作らせてもらったので,動力系の電源には鉛バッテリーを使っているのですが,ここではPC周りの電源検討をしてます.)
1. 鉛バッテリーの場合
車に乗っているバッテリーといえばなじみ深いと思います.Amazonで売っているものだと,例えば下記のような商品があります.
Panasonic ( パナソニック ) 国産車バッテリー Blue Battery カオス 標準車用 C6 N-100D23L/C6
- 出版社/メーカー: パナソニック(Panasonic)
- メディア: Automotive
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上記の製品だと,大体下記のようなスペックになります.
サイズ: 225mm x 173mm x 232mm (= H x W x L)
重量 :15.6kg
5時間容量率 :58Ah
電圧 :12V
5時間容量率というのは,「5時間かけてバッテリを使いきった時に取り出せる電流総量」です.上記の例だと,58Ahを5で割った数値(=58 / 5 = 11.6A)で5時間かけて電流を取り出すと,取り出せる電流の総量が58Aになります.なんでこんなめんどくさい表記の仕方をしているかというと,短時間で大きな電流を取り出すよりも,長時間で小さな電流を取り出したほうが取り出せる電流総量が多いからだそうです.
で,効率はちょっと無視して,上記のバッテリーを300W出力で使い切るとして時間を計算すると,次のようになります.
電圧 :12V
電流 :300W / 12V = 25A
時間 :58Ah / 25A = 2.32h
このクラスのサイズのバッテリーを使えば,何とかGPU搭載PCの電力を賄えそうです.ただ,,,,重い&大きいんですよね.ということと,効率の問題もあるので,実際には供給可能時間はもっと下がるかと思います.
2. リチウムイオン電池の場合
もう一方のリチウムイオン電池ですが,下記の製品を例として取り上げます.
上記の製品のスペックは,
サイズ:210mm x 190mm x 280mm (= H x W x L)
重量 :6.8kg
容量 :500Wh
電圧 :100V & 12V & 5V (USB)
同じく,上記のバッテリーを300W出力で使い切るとして時間を計算すると,次のようになります.
電圧 :100V
時間 :500Wh / 300W = 1.66h
ということで,鉛バッテリーもありかなとは思ったんですが,重すぎるので今回はあきらて,リチウムイオンバッテリーを使うことにしました.
(ちょっと上の計算は合っているかどうか自信なしです(笑)参考程度に読んでください.)